基本コンセプト (何を対象に公園を計画するか)
 
隠岐島史を元に公園のあり方を考え、文化会館・武道館の前庭に広場公園を
計画する。

隠岐島住民の1/10 ・ 三千人が一度に集会お祭り等が出来、常日頃老若男女
が憩うプラン。語いの中で隠岐の歴史文化を知り、未来に希望を見出すことの
出来る公園を企画した。

説明 (目線を変えてものごとを見ることを知る)
その一技法として広場中心に隠岐の地形図を設置し、隠岐の地理的存在を知る
ことにする。

隠岐島の 1/3,000の立体ミニチュア地形図をメイン広場に築き、5Mの展望塔から
見下ろせば 20,000M上空の現場から眺めた状態になる。

平地においても同様で1.5Mの目高で 4,500M上空から見た隠岐と本土の位置関係
を知ることが出来る。

理由 (目線を変えてものごとを知ることの必要性)

人間は先入観の作用で、安全に一般生活が出来ています。
対個人には便利ですが地域全体には少し厄介です、個々が安全に徹すると地域
全体の進展が薄らぎます。あわてて急発進大切な歴史文化を置き去っての開発、
現代世界社会とミスマッチになりかねません。

解決策 (自分の考えを変える方法、外側から自分を見ることを知ることです)
隠岐島文化会館公園づくりのテーマは・人間と対話出来る公園・です。

宇宙飛行士が宇宙から地球を見たら価値感が変わったと聞きます。
我々は宇宙はおろか 20,000M以上の上空から地上を見たことも、又今後見るチャ
ンスも少ないと思います。
隠岐島に残る者・出る者それぞれの思いで、しっかりと故郷を見て欲しいと願う思い
も込め隠岐島立体ミニチュア地形図をメイン広場に築き、価値観向上の引き金とし
て頂きたい。

人間脳の作用は空想と現実の区別がつきにくいと言う特徴があります、自分の目
で見た立体ミニチュア隠岐島、あたかも 20,000M上空から見た隠岐島であると記憶
します。
設計概要

 1.現代の自動車社会事情を配慮し利用者の出入りがスムーズに運ぶ配置を
   心がけた。

 2.人の流れと自動車の流れが混線しない様に敷地内車道と歩道を区別した。

 3.千人広場は通常は車寄せになり、大規模イベント時は客だまりになる。

 4.敷地内進入路と退出路を明白に区別して昇降時のスピードアップを図る。

 5.将来的は 3,000人対象の 10台のバスと 500台の自家用駐車場を確保。

 6.千人広場はイベント広場として利用するために極力段差を無くす。

 7.二千人広場もイベント広場として利用したいので段差に注意して計画する。

 8.直径30Mの芝生の中に6M大の立体島後島前を配置し、南には芝生で本土
   を築く。

 9.周囲には腰掛け様の石垣を設け、移動ベンチを園内適所に配置し腰掛けに
   便利を図る。

10.展望塔 : 進路案内の灯台型か、隠岐島独立の櫓型のデザインにする。
   W=3M×3M、H=5M、地上6.5Mのバルコニーから隠岐、本土、竹島を
   見る。ラセン階段と棒摺りで昇降する、説明案内放送。

11.植樹は7本の欅を中心に各町村指定の樹種を配置、絵の島花の島に相応
   しくする。

12.円周に小川を作り蜻蛉、蛍と取り組むのも良い。

13.隠岐の情緒を出すには、しゃくなげの群生、風欄えびね欄などの演出も
   必要。

14.人工の海に浮かぶ隠岐島が好ましいが水管理が困難である。

15.いずれにしても隠岐は一つという気持ちでこの公園を完成したい。
  No-17    隠岐風待ち広場3000      敷地面積約21,000m2(約600坪)
3000年に向う隠岐の歴史文化を創る基本プラン
隠岐風待ち広場3000   1995年7月企画