(V)暮らしよい家づくりの奥義

7.ダイニング・キチン
1.独立した空間に厨房を設ける場合と、食堂と連動する場合があります。
以前は独立した台所の一部にステンレス流司を設置し、他の空間にテーブルを置き、
そこが家族の食卓となっていましたが、昨今は厨房と食堂が一体になったダイニング・キチン(システムキチン)が主流になりました。


2.対面タイプと独立タイプ
1.水周り(流司)をダイニング側に向けた対面タイプはダイニング側とコミュニーケーションを取りながら炊事作業が出来るので、 現在多く使われています。
 ・壁側に大きな収納・作業スペースが計画出来ます。
 ・中央にカウンターを設けることにより、配膳の作業が便利になります。  
 ・同じ室内でもダイニング側から厨房の作業が見えず清潔感が有ります。
2.水周り(流司)を窓・壁側に向けた独立タイプは、ダイニングと別な空間に作業スペースを設けることにより、食卓に清潔感を生むことが出来ます。
 ・配膳作業等は対面タイプより不便になりますが、清潔感は向上します。

3.右勝手と左勝手
1.右勝手:向って左から冷蔵庫、流司、調理、レンジ、盛り付け、配膳になります。
2.左勝手:右勝手の逆になりますが、何れもダイニングとのからみで決定します。

4.勝手口
出来ればDK内に設けると家事作業に便利です。

5.ダイニング・キチン床
主婦が一番多く居る場所ですから、出来れば2重構造、床下断熱材を入れて、温かみのあるフローリング等の仕上げをおすすめします。
サービスボードなどのクッション材を床2重構造内に施工すればさらに快適です。


6.壁仕上
1.以前の食堂側は化粧不燃板が主流でしたが、現在は石膏ボードにビニル壁紙(準不燃クロス貼)が多く見られます。
2.台所側は陶器製の10cm角タイルが主流でしたが、現在はステンレス張り、システムキチンと一体となるお洒落な大理石模様のキッチンパネル等が多く見られます。

7.天井
以前は準不燃ボードが主流でしたが、昨今は石膏ボードにビニル天井紙(準不燃クロス貼)が多く見られます。

8.開口部
1.レンジ天高(85cm)から床までの外側壁にペアガラス(二重ガラス)のサンルーバー(ジャロジー)を取り付けると、換気扇の排気能力が良くなり室内住環境が向上します。
2.レンジ部2方向は開口部を設けず、壁にすると換気扇の引きが良くなります。
厨房内勝手口アルミ戸にスライド式の風抜きを計画しても同じです。

9.照明器具
1.ダイニングは蛍光灯の天井直づけの器具か間接照明で全体を明るくし、食卓上にダウンライトまたは吊り下げタイプの白熱灯を計画すると食欲が進むのでおすすめです。
2.キチンは天井直付けの40w蛍光灯で作業上の蔭をなくし、流司手元に15w程度の蛍光灯を配置すれば安全な作業が可能です。

10.設備 (流司台の高さ=身長÷2+5cm、160cmの方の高さは85cmになります)
1.通常流司台の高さは80cm、85cmがあります、 個人の体格・使い勝手等に合わせて
高さを調節すると円滑な作業につながります。(洗い場の底も確認すると安全です)

2.システム・キチンとバックの作業台の間隔は、使い勝手・個人差がありますので現地で確認されることが大切です。
3.冷凍庫、電子レンジ等のコンセントはアース付き専用コンセントが安全です。
4.以前の別口カランは向って右が給水栓、左が給湯栓です。現在はサーモスタット混合栓のシングルレバー式が安全で便利です。
5.火災報知器の取り付け。

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