HOME家づくり講座家づくりのQ&A>2.建築設計事務所の役割と業務とは?

家作りのQ&A

1.建築士の役割と業務とは?

2.建築設計事務所の役割と業務とは?

3.設計事務所のメリットは?

4.設計料・監理料金の目安は?

5.工事費の内訳は?

6.施工者の諸経費とは?

7.施工者の選定方法は?
Q2:建築設計事務所の役割と業務とは?
A:
皆様の家を建てるための建築の元になる設計図・設計書を作成し、施工を監理することを専門としているのが建築設計事務所の役割です。

もっとも重要なポイントであり、安全面・機能面その他すべてのことがらに対し慎重な対応を求められるのが建築設計事務所の努めなのです。

施工業者とお施主様は「請負契約」ですが、設計事務所とお施主様は「委託契約」になりますので、設計事務所は施主様の代理者としての義務を受け持つことになります。

従って、お施主様の代理として施工監理することになりますので、二者の立場には大きな違いがあります。

○建築基準法第二条の十六
 【建築主】 建築物に関する工事の請負契約の注文者又は請負契約によらないで自らその工事をする者をいう。

○建築基準法第二条の十七
 【設計者】 その者の責任において、設計図書を作成した者をいう。

○建築基準法第二条の十八
 【工事施工者】 建築物、その敷地若しくは(中略)工作物に関する工事の請負人又は請負契約によらないで自らこれらの工事をする者をいう。

○建築士法第二条の六
 この法律で【工事監理】とは、その者の責任において、工事を設計図書と照合し、それが設計図書のとおりに実施されているかいないかを確認 することをいう。

お施主様と施工者は経済的利潤の点で相矛盾する立場にあり、設計者は中立者としての役目もにないます。

又、設計者はデザイナーと考えられている傾向が強く、設計料はデザイン料と理解されています。

しかし、現実には設計者のやるべきことは多く、設計以外にコスト調整のため施工者との再三にわたる詰めの作業、近隣トラブルの処理などがあります。

又、お施主様と施工者との間に生じる様々な問題の調整もあり、これらには多大な労力と時間を要します。これらの調整が出来なければ、一人前の設計者・設計事務所とは言えないのです。